Guelbenzu EVO 06
今回は、リベラ・デル・ドゥエロのワインでは無く、ナバーラ地方のワインとなります。
このワイン、元々は、ナバーラの原産地呼称委員会の認定を取っていたのですが、2001年に、ワイナリーがナバーラの原産地呼称委員会の認定から外れる地区で生産を始める計画を立てた事で、ワイナリー自体がナバーラの原産地呼称委員会に認定ワインから外すように申請したそうです。
そう言う事で、カテゴリー的には、Ribera del QueilesのVino de la Tierra、ケイレス地区の地方ワインとなります。
実際には、ナバーラの産地呼称の認定が付いて無くても、販売に影響が無い上、色々制限がある産地呼称統制委員会から離れれば、自由にワインを作れる。と言う事で、産地呼称統制委員会から離れたと言うのが本音ではないかと思います。カバのワイナリーでは、カバと言う名称を嫌い、やはり自主的にカバの産地呼称統制委員会から離れるワイナリーもあるらしいですが、ナバーラに関してはよく判りません。
使用しているブドウは、カベルネ・ソーヴィニヨン種が58%、メルローが23%、テンプラニーリョ種が19%となっております。カベルネ・ソーヴィニヨン種のキャラクターを生かしてメルローとテンプラニーリョで味を調えていると言った感じでしょうか。
フレンチオークの樽で、12ヶ月熟成してあります。
色は、赤みのある濃い紫色です。テンプラニーリョ種を主体としたワインですと、06年物になると、少しレンガ色が混じってくるのですが、これは、まだまだ行けそうな深い紫色をしています。
飲み慣れたテンプラニーリョ種を主体としたワインと比べると、味わいは、かなり辛口、シャープな印象を受けました。これは、タンニンが豊富なカベルネ・ソ-ヴィニヨン種が持つキャラクターからだと思われます。
今でも充分に美味しいのですが、2~3年置いておいたら、タンニン分が丸くなり、今よりもずっと美味しくなりそうな気がします。
これも、カベルネ・ソ-ヴィニヨン種の特徴だと思うのですが、鼻に抜ける香りが、ハーブ系、セロリや青ピーマンの様な青臭さを感じました。コリアンダーの様に、好き嫌いが別れる香りかもしれません。
上質なコルクで栓がしてありました。家では、ほとんどのワインを買ってから1~2ヶ月以内に消費しています。ワインによっては飲みたいのを我慢して、1年、2年という単位で保存してから飲んでも良いのではないかと思いました。