スペインワイン BUDO YA

スペインにあるワイン専門店BUDO YAです。ワイナリー観光、クオリティワインのご紹介、ワイン関連の通訳・翻訳などを承っております。

D.O.ルエダ

トレス・カトルセ

2013/01/30

tc1

試飲会お知らせのメールに、ワイン名:3,14159265と書いてあったので、「なんじゃそりゃ??」と思ったのですが、すぐに同僚が「円周率」と言いました。そういえば、ワイナリーの名前もNúmero Mágico(マジックナンバー)です。

tc2

本日の試飲会、1本めはビールでした。そのときに合わせたのが、にんにくスープ。本格的に作るときは、にんにくに生ハムの骨などからとった出汁、昨日のパンをお麩のように使い、卵でとじて、作ります。気候が厳しい上に、野菜を育てるには土地が貧しすぎる、カスティージャ・イ・レオン地方の郷土料理です。

tc3

深い緑がかったボトルに、黒バックに光るパイのシンボルマーク。若い醸造家の感性が光ります。

夜中に機械で収穫を済ませるため、常にブドウを15℃以下の環境におけます。軽いマセラシオンの後、発酵過程、15日から17日(収穫年によって違います)程度、ステンレスタンクの中でソブレ・リアス(シュール・リー)過程を経て、ボトル詰めされます。2010年に初リリースされたワイナリーの、2011年と、2時間前にボトル詰めしたという、出来たてほやほや2012年のヴィンテージを試飲しました。

2011年は、酸味と甘みがしっかりまとまり、しっかりしたボディに厚みのある、辛口の味わいでした。どこか、研ぎ澄まされた大吟醸の味わいと似ていました。甘みは少なく、飲み応えがあります。色合いは、緑がかった黄色。上品なジャスミンや、ベルデホ特有の高い葡萄の香りがしました。

2012年はボトルでまとめないとこんな風になるのか!と改めて驚かされました。香りは高くフルーティ。飲み口も、悪い言い方になるかもしれませんが、ジュースのようでごくごく行ける感じ。甘みがまだ主張してました。酸味と、ベルデホ特有のきゅっと締め付けるような苦みがまだあちこちからやってくる感じでした。

醸造家のアドルフォさんに聞いたら、ボトル詰めして15日くらいで味わいは非常に変化し、急速にまとまってくるのだそうです。そのあと、厚みや丸みが加わってくるそうです。

tc4

パン・コン・トマテ。オリーブオイルとトマトを軽く塗ったパンにイベリコの生ハムをのせています。単純ですが、素材が抜群なので、とっても美味しいです。


-D.O.ルエダ