ワイナリー訪問 Bodegas Bhilar D.O.Ca リオハ
Phinca Hapa by Melanie Hickman
2017/03/11
DOCaリオハを拠点に活躍するダビス・サンペドロのパートナーである、メラニー・ヒックマンさん。アメリカ合衆国オハイオ州出身。ダビス・サンペドロと結婚し、人口300人のElvillar村でワインを作っています。
まだダビスとは恋人同士で、仕事の都合でメラニーがボストンに暮らしていたとき、愛犬のHapaを亡くし、泣いてばかりいたそうです。いつもはどんなことでもすぐ立ち直るポジティブな彼女の、今まで見たことがないような悲しみように、ダビスは慌てて、「いつか”Hapa”という畑を買って、”Hapa”というワインを作ってあげるから」と慰めたそうです。
Elvillar村で、この畑を見たとき、真っ白な犬だったHapaのことがすぐに思い浮かび、「この畑が”Hapa”だよ!」と直感しましたが、畑のオーナーは売る気は全くなく、ダビスはワイナリー建設で余分な予算は全くない状態。
遠くから来てくれるお客さんがゆっくり泊まれるように、ワイナリー併設の自宅も建設中。大きな窓からは、Elvillar村の教会やブドウ畑が一望できます。
だいぶん出来てきた念願のワイナリーは、ステンレスタンクは置かず、セメントタンクと大樽。フレンチオーク使用樽と、ダビスの理想が叶う場所。
DOCaリオハ初のビオディナミ認定ワイナリーになる予定です。
ダビスのことも、経済的なことも理解した上で、どうしてもあきらめきれなかったメラニーは、アメリカで会社員をしていたときの老齢年金と貯金を全て下ろし、”Hapa”のオーナーと掛け合い、とうとう自分のものにしてしまいます。
長年、馬で耕し、除草剤などを一切使ってこなかった、ダビスにとっても理想のテンプラニーリョとビウラを中心とした混植畑。これからミツバチも飼うのだそうです。スペインで学校に通い、醸造と栽培の理論もしっかり学んだメラニー。彼女の”Hapa”が今から楽しみです。