アキリア ”K”
2016/07/26
アキリア山脈近く、D.O.ビエルソでは最も高地に畑があるワイナリー、アキリアの白ワインです。ビエルソでは、赤ワインはメンシア、白ワインはゴデジョから作られることが多いのですが、若き醸造家のマリオは、ガリシアのゴデジョが自分の理想とするところなので、ここでは昔からあるパロミノを選んだそうです。0.2㏊の小さな畑の樹齢70年のパロミノを中心に、ドニャ・ブランカを合わせています。
パロミノは、シェリーによく使われるブドウ品種です。ガリシア地方を中心にフィロキセラ害以降、虫害に強く、大粒なパロミノ種は、安いワインを作る原料として固有品種から多く植え替えられてきました。
もちろん、このワインは、除草剤など一切使わないオーガニック栽培で低収穫量に抑えられ、丁寧に手摘みされたブドウを使っていますので、とても個性的なワインに仕上がっています。
アルコール度数12℃と低め。ミカンなど柑橘系の香りと、花の香りが甘さを予感させますが、味わいは切れ味鋭くシャープ。酸の高さが透明感をより強めていて、お寿司やお刺身などの和食やお米料理によく合いそうです。ほのかな苦みや後から開いてくる甘みが複雑に絡み合い、あきさせません。印象深い1本だと思います。