エリアス・モーラ

2015/03/03

D.O.トロのエリアス・モーラです。http://www.bodegaseliasmora.com/

ボルドー大学で醸造学を学んだビクトリア・ベナビデスさんが、ここのテロワールとブドウに興味を持ち、ワイン作りを始めようとしたのが2000年。今でこそ、ベガ・シシリア社やマウロ社も進出した、D.O.トロでは最も評価される畑の地域ですが、当初、余所から来た、フランス風のワイン作りをしようとする女性に、ブドウを売ってくれる農家はなく、ビクトリアさんは苦労したそうです。

そんな中、最初に理解を示してくれ、良質のブドウを売ってくれた農家がエリアス・モーラさん。そしてビクトリアさんは、感謝の意を込めて、自分のワイナリーに「エリアス・モーラ」という名前を付けます。

極端に乾燥し、暑い夏に熟すブドウは、時にアルコールが高すぎ、タンニンが強すぎるワインになりがちですが、エリアス・モーラのワインは磨きをかけたかのようなシルキーさを持ち、出荷直後からバランス良く、飲みやすいワインに仕上がっています。

D.O.トロは、フィロキセラ被害を受けていない、めずらしい地域なので、ここのブドウにはアメリカ系の台木が使われていません。それ故、この地方の固有品種である「ティンタ・デ・トロ（テンプラニーリョの亜種）」は、特異な気候も合わさって強い個性を持っています。