ペニンガイド優秀ワイン会で印象に残った赤ワイン
Clos del Portal
スペインを代表する建築家アルフレッド・アリバスがD.O.プリオラートで作るワインです。さすが建築家の作るワイン、デザイン性の高いラベルに惹かれる方も多いのではないでしょうか。ガルナチャやシラー、カリニェナなどのブレンドと、カリニェナだけのワインがあります。飲み口は軽めですが、しっかりしたストラクチャーがあり、豊富なタンニンと嫌みでない苦みで全体的にシャープな印象でした。
Bodegas Margón
南レオンの固有品種プリエト・ピクドのワイン。醸造責任者は、ラウル・ペレス氏です。標高900メートルで、常に北風にさらされているため、地面に這わせるようにブドウを育てます。厚い皮で覆われた実は小さく、短いながらも40℃近く気温が上がることももめずらしくない暑い夏に一気に熟すので、何をせずとも豊富なタンニン、酸、糖という三拍子揃ったブドウが育ちます。しっとりとした艶やかなワインです。
20年ほど前、「スーパースパニッシュ」という言葉とともに高級スペインワインブームを巻き起こした立役者の一人、アルバロ・パラシオスのワインたち。プリオラートや、ビエルソのワインがありました。ワインによっては、今飲むには、まだまだ早いようで、タンニンの収斂性がきつめだったりしましたが、クリアで上等な感じはひしひしとしました。全体的にやや辛口の印象です。
Bodegas hermanos pascuas
D.O.リベラ・デル・ドゥエロの老舗ワイナリーです。シルキーなテンプラニーリョといえば、このワイン。滑らかで、後味が深く、いつも変わらぬ気品あるクラシックな味わいです。
Felix Callejo
ここもD.O.リベラ・デル・ドゥエロの老舗ワイナリーです。創始者のフェリックスさんから、ボルドーでワイン作りを学んだ子ども達に主導権が移り、かなり味わいが進化したワイナリーだと思います。テンプラニーリョを使ったフルボディで、バランスが垢抜けています。同ワイナリーで作っているアルビージョ種の白ワインも良質です。
Hacienda Monasterio
1990年に、ピーター・シセック氏を迎えて創業したワイナリー。この頃から、リベラ・デル・ドゥエロは世界中のワインラバーから注目され始めました。この地域で唯一世界に通用するワイナリーだったベガ・シシリア社をまねたワイン作りと言われていました。実は、久しぶりに飲みましたが、相変わらずカシスなどのフルーツ味が豊かで、しっとりとした良い作りでした。
cap de barbaria
リゾート地として有名なイビサ島の南、約6kmにあるフォルメンテラ島にあるワイナリーです。カベルネ・ソービニヨン、メルロー、モナステルの他に、フォゴネウというバレアレス諸島の固有品種も使用しています。こちらもしっとりとしたフルボディ。