Las Amedias 2010
ティスティングノート番外編です。
弊店のある村にも、いくつか小さなワイナリーがあり、一般の市販ルートにはのらない、ラベルなしのワインは非常に安く手に入ります。空き瓶やペットボトルを持って行くと、詰め売りしてくれるところもあります。 このワインは近所の八百屋で大安売りされていました。
ものは試しと1本購入してみたら、わりと知られたワイナリーのもので、ルエダの原産地呼称認定もとっていたので、「お買い得だったかも?」と思った瞬間、2010というビンテージに気がつきました。つまりは在庫処分だったようです・・・。
ワイナリーお勧めの飲み頃は、ボトル詰めすぐから2年以内。これは少なくとも1年以上、飲み頃期限を過ぎてしまっています。
せっかくですので、他の白ワインと同じように、リーデルのリースリング用グラスできちんと飲んでみることにしました。色は、黄土色。旬の時期を大分過ぎてしまったことを示しています。すぐそれを裏付けるかのように、梅酒や、松の板のような酸化した香りがしました。わずかにトロピカルフルーツの香りもあり、1、2年前だったら明るい香りだったんだろうなぁと思いました。
色と香りから、残念ながら、あまり味わいにも期待できないまま、口に含むと、ベルデホの特徴的な酸味が消えてしまっていました。黒砂糖のようなニュアンスの甘みと、苦みはあり、かろうじて輪郭を保っているという感じでした。決して飲めないほど変質していたわけではないのですが、盛りを過ぎてしばらく経ってしまったなぁ、もっと早く飲みたかったなぁ、としみじみしました。購入価格は、たった1ユーロだったのですけれども。
ワイナリーでは、瓶をきちんと横にして保存していたようで、コルクにキラキラと酒石(酒石酸カリウム)がついていました。これは、保存状態は完璧だった証拠なので、ますます、もっと早く飲んでみたかったです。