スペインワイン BUDO YA

スペインにあるワイン専門店BUDO YAです。ワイナリー観光、クオリティワインのご紹介、ワイン関連の通訳・翻訳などを承っております。

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El Alma de Los Vinos Unicos試飲会

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スペインで、最もフランスワインを輸入販売し、スペイン国内の取り扱い銘柄にも定評があるパコ・ベルシアノさん。Vinoteca El Lagara と、El Alma de Los Vinos Únicosという二つのワイン輸入販売会社を経営しています。

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写真左側が醸造家のダビス・サンペドロさん。1975年リオハ生まれ。ビオディナミ農法に基づいたワイン作りで定評があります。特定の産地にこだわらず、スペイン各地で絶滅しそうになっていた土着品種を、気候風土と長年の伝統的な栽培方法に最大限の敬意を払って再生さえ、素晴らしいワインを作り出してみせる、注目すべき若手醸造家。「温故知新」。世界的に注目されている醸造家、人気ワイナリーの話を聞くと、いつもそんな言葉をいつも思い出します。 理論だけでもダメだけれど、経験だけでも超えられない何かは、知恵と努力で軽々と新しい素晴らしいワインを作り出します。

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D.O.BierzoのViñedos Do Gabián。醸造家は、世界的に有名な醸造家ラウル・ペレス氏と一緒に働いていたペピノ(愛称)さん。 ラウルファミリーとして、主にスペイン北部のガリシア地方で活躍している方ですよね?と話しかけると、「少しは学んでることを願うけどねぇ」と隣のブースからの突っ込みがありました。(笑)いかにもマジメで温厚な人柄は、周りにいじられやすいようです。しかし、彼自身が作るワインの本質には、にこにこ笑う表情からは意外なほど一本筋が通っています。 メンシア種の赤ワインで、丁寧にやすりをかけた木目のように滑らかで、繊細。簡単に飲み干せるような軽さを持ちながらも、「ちょっと待て。」と思いとどまらせてくれる強く光る何かを持っているワインです。 是非飲んでみていただきたい一本。

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ポルトガルのMarcial Dorado。醸造家であり、オーナーでもあるマルシアルさんはスペイン、ガリシア生まれ。ポルトガルといっても、ガリシアに隣接する場所にワイナリーを構えています。アルバリーニョ種の白ワイン。味わいはやや厚め。ワイナリーで瓶詰めのワインを保存し、マルシアルさんが望む状態になってから出荷するこだわりのワインです。最近出荷された2005年もののワインは十分に時を重ねたまろやかさが土台にあり、驚くほどの若々しさが華やかさを印象づけている、素晴らしいものでした。

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言わずと知れた、ラウル・ペレスのワイン。日本未入荷のもの、日本では入手困難なものもお問い合わせください。お見積もりいたします。

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D.O.リアス・バイシャスのBodegas Forjas del Salnes。醸造家のRodrigo Méndezです。 樹齢200年の畑を持ち、深く、印象的なアルバリーニョを作り出すワイナリーです。リンゴや桃などの華やかなアロマとともに、ハーブやミネラルな感じが複雑さを出しています。エントリークラスのレイラナは、ステンレスタンクだけで醸造されるアロマテックな白ワイン。同じワイナリーで作るワインですが、それぞれ特別な個性があり、一本一本ゆっくりと試してみたくなる、魅惑的なワインです。

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D.O.リベラ・デル・ドゥエロのBodegas Ismael Arroyo。Valsotilloというワイン名で有名な老舗ワイナリーです。16世紀の地下醸造室を持ち、ワイナリー観光にも力を入れています。味わいはクラシカルなリベラ。テンプラニーリョ種の強さを生かしたフルボディの赤ワインです。

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サラマンカ県のCámbrico。 国立公園シエラ・デ・フランシアの麓にあるワイナリーで、自然豊かなところにあります。ワイナリー観光、遠足にはうってつけ。http://www.cambrico.com/visitas%20guiadas.html スペインの多くのワイン産地がそうであるように、ここサラマンカもローマ時代からブドウ栽培、ワイン作りを行っていた歴史ある地域です。土着品種は、ルフェテとフアン・ガルシア。このワイナリーでは、絶滅危惧種だったルフェテをオーガニック栽培で再生し、最大10キロまでの箱に手作業で収穫、天然酵母だけを使った伝統的な醸造方法でワイン作りをしています。 ルフェテはとても個性的なブドウで、タイムやミントなどのハーブのアロマを強く持ちます。それが、ブドウ本来の果実や、樽由来のバニラ、コーヒーなど多様に移り変わり、一口ごとに違う顔を見せる楽しいワインです。

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D.O.ビエルソのDominio de Tares。16世紀から続くワイン醸造施設に、最新式の醸造技術を持ち込み、標高400メートルから900メートルのミネラル分豊かな数カ所に分かれる小さな畑から採れるブドウをパッチワークのように組み合わせて作るワインです。Lusco Blancoは、りんごのようなアロマと酸味を持つ、とても飲みやすい白ワイン。Domino de Tares Cepas Vejasは100年樹のメンシア%。ここのワイナリーを有名にした銘柄で、フレンチオークで9ヶ月樽熟成。カシスなどアロマを持つ、やや厚みのあるフルーティな赤ワインです。バルサミコや甘草、ハーブなどのニュアンスもあり、余韻もとても長いです。

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シェリー酒で有名なカディス県ではめずらしいスティルワインのワイナリー、Mahara。2011年創業の写真の若い二人が作る新しいワイナリーです。大西洋にごく近く、標高も低いところにあります。真っ白なカルシウム分が多い土壌。そこに何千年も前からあるカディスの土着品種、Tintilla de Rotaを使い、ここのブドウを使って、この土地でしかできないワインを目指しています。機械を一切使わず、足踏みでブドウを絞り、濾過もしていません。百聞は一見にしかず。スペイン語の説明しかありませんが、写真から彼らの情熱が伝わってくるかも知れません。 http://www.mahara.es/

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D.O.ビエルソのVerónica Ortega。フランスのいくつかのワイナリーで働き、ビエルソで自らのワイナリーを作ったベロニカさん。このROC1種類だけを作ります。古いブドウの樹から採れる、ブドウ全房を50%使い、残りは除梗したブドウを使い、開放型の600リットルの樽で発酵させます。その後、全房のものは足踏みで果汁をとり、除梗したブドウは機械で丁寧にプレス。甘く、溶け込んではいるけれども、とてもしっかりしたタンニンを持つワインなのに、驚くほどフルーティです。クランベリーやイチコ、ラズベリー、カシスなどがたっぷり。この手の実で果実酒を家で作っている家庭で育ったとしたら、子どもの頃を鮮明に思い出したりするのかも知れません。

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Vinos de MadridのBernabeleva。1923年にビセンテ・アルバレス・ビジャミルがマドリッドの”Bernabeleva”という名の畑を購入したことから、このワイナリーの歴史は始まります。ここ数年、とても人気のあるガルナチャ種の赤ワインと、アルビーリョを主にマカベオとのブレンド、モスカテルの白ワインを作ります。トレードマークの熊は、狩猟の女神がワインを賛美する儀式のときに熊とともに現れたというギリシャ神話が元になっているそうです。このワイナリーの起源ともいえる畑の名前、Bernabelevaはまさに”熊の道”という意味だそうです。今では、7種類の銘柄があります。畑ごとに銘柄が分かれているのですが、同じゾーンの同じガルナチャで、同じ製法(全房使用、足踏み、45日から60日のマセレーション、発酵後は自然に任す)だというのに、土壌と気象条件が少し違うだけで驚くほど違うアロマ、味わい。機会があったら、ぜひ同時に試飲してみてください。

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D.O.アルランサのSabinares。スペイン北部ブルゴス県の標高1000メートルのところにブドウ畑があります。スペインでは寒冷地でのブドウ栽培に分類されます。このワイナリーがユニークなのは、最近注目のワイナリーと同様、土着品種を使っているのですが、中にはブドウの品種が不明なものがあるところです。そういうブドウも少しずつ、再生させていきたいそうです。白ワインの生産量が600本、赤ワインの生産量が1000本ほどと非常に規模が小さいながらも、滑らかで広がりを感じる味わいはさすが。 ブドウ畑を持っているものの、より美味しいワインの醸造方法を学びたい人向けの、一年を通じての醸造教室も行っているそうです。

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D.O.リベイラ・サクラのAdega Algueira。右側は、オーナーのフェルナンド・ゴンサレス・リベイロさん。リベイラ・サクラの中でも特に傾斜が急な畑で、かつてのローマ人と同じやり方でワイン作りをしていると語ります。シル川から切り立った最大傾斜は85度だそうです。その特殊な地形と、土着品種を生かしたワイン作りで、ミネラル感のある個性的で魅惑的なラインナップが揃っています。特に印象的だったのが、Algueira Merenzao。名前の通り、土着品種のメレンサオ種100%の赤ワインです。薄めの赤色で、口の中でふっとワインが溶けてしまうような柔らかな味わいでした。是非、ボトル一本をゆっくりと時間をかけて飲み直したいと思います。

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ドイツワイン。どれもアロマが素晴らしく、余韻もとっても長く楽しめます。試飲した中で一番感動的だったのが、Weingut Emrich-Schonlber の Halenberg Riesling 2009。グレープフルーツや白い花など、とても高級な香水をつけた人にすれ違った後のような上品で印象的なアロマで、ほんの一口飲んだだけなのに「この味わいは忘れない」と思わせる、何かとても強いものがありました。


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