パゴ デ カラオベハス
ペニャフィエル城のすぐ麓にワイナリーとブドウ畑があり
樹齢30年を最長として、土壌や生育データの分析結果に
真ん中、奥に見えるのがワイナリーの門です。山腹を利用
なだらかな斜面部分のブドウ畑。場所によって、垣根仕立
3階建ての建物です。これは1階部分。
リベラ・デル・ドゥエロの中で最も遅く収穫するため、冷
建物3階から外に出たところにある、必要に応じて、収穫
上に見える見晴台では、この地域の植物や鳥、昆虫などを
冷蔵庫の中には収穫に使われるプラスチックケースが収納
10年ほど前はそれでもめることもあったそうですが、現
ワイナリー内への明り取りの窓です。
建物の屋上には芝生が植えられ、自然の冷却効果を図って
右側が、エル・アネホン・デ・ラ・クエスタ・デ・ラス・
南東向きの急斜面のため、日照時間が長く、冷たい北風に
ワイナリーの中庭。日本の石庭を模しています。
ワイナリーの壁は、熟成樽を模しています。
収穫されたブドウをトラックごと計ります。真っ直ぐ進ん
バイブレータ付き牽引車。フランス製です。
ブドウが入っていた箱を洗う場所。
先ほどの秤のところから、真っ直ぐ進むとこの倉庫になり
ラボラトリー。ワイナリーによっては飾りだけのところも
市場には出ていない試作品のワイン。ブドウ品種、樹齢、
他にいくつもラボラトリーがあります。土壌、ブドウ、醸
1997-2013年の具体的な研究テーマは以下のとおりです。
-ブドウ品質の早期見極めの研究 2012-2013 : ナバーラ工科大学。土壌の均質性とベレーゾン期のキャラクターを調査することが、収穫期の最終的なブドウ品質に作用することに於いて、早期の有効な区別化であるかどうか。
-ワイナリー周辺の動植物研究。サラマンカ大学と個人の研究者との共同研究。それぞれの生息地、動植物の種類の分類、その中の数種類は公的、学術的に保護されている種として認められているものが含まれている。今後、社会に貢献する企業として、これらの知識を広めることができるであろう。
- コルク研究 2012年。Cork Supply と ホセ・アルメンダリス氏の研究室によって、コルクに現れる自然な黒と緑がかったシミ、TCAのレベル、その他の欠陥がもたらす影響についての研究。並行し て、密度と透水性の強度が、ボトル内熟成の段階でワインにもたらすことについての研究。
- バレンシア大学生物学部の微生物学研究室。「パゴ・デ・カラオベハスにおける生体アミン生産菌の判定」数年にわたる調査の結果、最適な発酵特性を持つアミ ン生産菌を持つ、ある土着菌が選ばれました。現在も使われており、当ワイナリーのワインに成功をもたらせています。この研究は、化合物に耐性を持たない人 たちのためにも行われ、当ワインは天然に存在するものを使用していくため、ご愛飲いただける方々には不便をかけず、今後ますます良くなっていくはずです。
-ADE プロジェクト 2010-2013。「トロ地区、レオン地区、リベラ・デル・ドゥエロ地区におけるカミキリムシ(Xylotrechus arvicola)の巣発見と追跡とコントロール、削減技術」レオン農業工学研究科との共同研究。彼らの飛行曲線をコントロールするためにいくつかの素材 を試し、フェロモンを使った罠による採捕をテストしている。同様に、生理学的研究のための繁殖も行っている。
-ミランダ・デ・エブロの技術センター協力によるHaprowineプロジェクト。「統合的破棄物管理とワイン醸造におけるライフサイクル分析」2010-2013。炭素量のデータ収集とワイン造りで発生する副産物の分析と再利用について。
-ITACyL (カスティージャ・イ・レオン農業技術研究所)との共同ADEプロジェクト。「高品質の赤ワイン醸造時における通常樽とフレンチオーク大樽のフェノール成 分の研究」樽の組成、成育地域、乾燥、特に火入れ工程がワインにもたらす影響について。ワイナリーで使用している全種類の樽のコントロールを実施。樽熟成 の12ヶ月間の分析、その後の試飲は貴重な情報となります。日々の改善を継続することは、最終的なワインの出来に非常に重要なプロセスとなります。数年に わたる大樽組成の研究は、その耐用年数を判断するのにも役立っています。
-マドリッド工科大学との共同研究。ADEプロジェクト 2009-2011。「パゴ・デ・カラオベハスに於ける土壌のゾーニング研究」自社畑に於ける区画ごとの土壌特性を詳細に調査。この調査結果をブドウ畑の管理、再構築のために利用しています。
-CENIT DEMETERプロジェクト 2008-2012。マドリッド工科大学との共同研究。「気候変化に対するワイン作りの戦略」24社が協力して、ワイン作りに関しての気候変化に対する事 例を研究し、最終的な製品の品質低下を避けるためのブドウ畑の管理方法について研究。私たちはフィールドテストとして協力し、様々な条件下で研究し、ブド ウのデータ結果を出しています。例えば、水やり、剪定、ヘクタール当たりの収穫量、植林フレームなどがパラメータとなります。最終的な目標は、これらの要 因がどのようにブドウの品質に影響するのかを確かめることでした。
- 工業用発酵研究所(CSIC)との共同研究結果。2007-2010。「高品質のワインを作る工程における乳酸菌体量の研究」様々なヴィンテージのワイン に存在する異なる乳酸菌の種類を完璧に調査しました。分析結果によると、オーガニック栽培によるブドウが最も乳酸菌との関連性が高く、異なるアミノ遺伝子 の可能性があり、最終的なワインの構成に影響を与えることが分かっています。
- 森林、農業・食品産業技術国立研究センター(CIFOR-INIA)2005-2010。樽に使用されるオークの組成研究。当ワイナリーで使用されるオー クの組成、焙煎工程に由来するその他の化合物やタンニンの香りの割合について研究しました。スペイン製オーク樽が高品質のワインを熟成する力があるかの評 価についても研究しています。研究の後半で良い評価を下しており、よって、スペイン製オーク樽を使用する可能性がある。
-ADE プロジェクト 2005-2007。「ワイナリーの微生物学的プロセスの最適化」数年に渡ってブドウ畑で発酵を担う微生物を研究し、どの収穫の条件にも完璧に適合する、 発酵に最適な土着菌を選択。現在、これらのブドウは、スペイン培養タイプコレクション(CECT)に登録されており、日常的に使用され、ワイン作りの主役 となっています。
-INIA プロジェクト 2004-2007。「ワイン用ブドウの迅速な品質評価方法を定める。色とフェノール化合物のモニタリングと分析、フェノール化合物抽出のための製造プロ セスの最適化」熟成を制御するために使う、ブドウのフェノール化合物の抽出方法を定める。この方法では、アントシアンの99%以上と、90%以上のプロア ントシアニジン(タンニン)、ポリフェノール含有量の約95%を抽出することができる。
-トーレス・ケベドは、酵母、オークの分析、ブドウの新しい抽出方法などについて、2003-2006年、個人的に研究参加。
- パゴ・デ・カラオベハスのクローン選択。ビティス・ナバーラ 2006-2018。当ワイナリーに存在する異なるクローン種を研究に含めるため、彼のコレクションに加えることが進行中です。クローン種は、新しく作付 けするときに各エリアの条件に最も適したことを選択できるよう、温室栽培の全ての条件下(温度、湿度、水やり)に置かれています。-フェデル・ブルゴス 2000-2001。各種のワイン用のために最適な収穫時期を決定する。ワイン用ブドウの成熟技術の指標確率。収穫に適切な時期を見極め、ワインを支える特徴を研究するために、決定した日付とその前後一週間の各種ブドウの特徴を探る。
-ADE プロジェクト 1997-1998。研究者養成奨学金制度。パゴ・デ・カラオベハスの畑内で指示された樹齢とブドウの成熟に関する研究。リベラ・デル・ドゥエロの他の畑 に於ける、栽培方法によるブドウの成熟に関する研究。本研究で見られた所見は、正しい成熟方法に重要な指標を示し、各畑の特徴に合った管理をすることが重 要で、樹齢の影響は少ないことを示した。
ブドウ選別テーブル。ここではじかれたブドウを業者が持
選ばれたブドウだけがステンレスタンクに入れられます。
タンクへブドウを移すときも、できるだけ痛めないように
OVIシステム。ブドウが入ったタンクを、レールを伝っ
ステンレスタンク上部。ポンプで圧力をかけずに、OVI
OVIの小型クレーンは、天井のレールによって各ステン
通常のステンレスタンクの脇に、小型のステンレスタンク
プレス機。アルコール発酵の後、渋みや青臭さが果汁に出
フレンチオークの大樽。クリアンサとレセルバは、マロラ
大樽の脇にも小さめの樽があり、これも試作品とチェック
樽熟成室。3階建ての屋上に作られた明かり取りの窓から
現在は樽を3段まで重ねていますが、建物の拡張工事が終
ボトル詰め機械。ほぼ全自動ですが、オリジナルラベルな
ボトル詰めしたワイン置き場。壁の穴からはミストがでて
輸出用、コンテナ単位での注文ワインはこの様に梱包され
バラ売り用の梱包です。
二重の扉で区切られた倉庫に段ボール置き場があります。
社員食堂。サンドウィッチ持参だったり、お昼はわざわざ
従業員駐車場。
ビジター向けの試飲ルーム。自然光がいっぱいで、遠くに
試飲ルームのすぐ隣には、ガラスで仕切られていますが、
ペニャフィエル城を絵画のように見せてくれるワイナリー
オープンテラス。先日いらしたポルシェグループの方がと
プロフェッショナル用の試飲ルーム。化学的な分析データ
醸造家のアルムデナ・カルボさん。
ホール。マドリッドにある世界トップレベルのビジネスス
ホール端にある大型オーブン。左側がコチニージョ(子豚
キッチンは、エル・ブジと同じ設備ですが、今後も結婚式
ホール横の倉庫にあった、折りたたみ式の丸テーブル。
折りたたみ式の丸テーブルにテーブルクロスをかけ、デコ
ホール内の和紙を使った装飾。
グレーの箱がエル・アネホン・デ・ラ・クエスタ・デ・ラ
2本用箱。(中身はクリアンサです)
3本用箱。(中身はクリアンサです)
当時、プロトスとペレス・パスクワスくらいしかなかった